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2章 現代っ子に未来はあるのか

2−4) 花粉症は白然の土の消失によって発生した

 雨が降ると土は水をいっばいに吸い込みます。雨が上がり太陽に温められると、
こんどは水分をどんどん蒸発させていきます。このとき、水のクラスターが小さい
まま空気中に浮かぶので、〃小イオン"といわれるマイナスイオンが多数発生しま
す。これを化学式で表わすとOH-(H2O)nとなります。

 しかし、地表がコンクリートでおおわれていたとしたらどうでしょう。降った雨
は流れ、表面に水溜まりができるだけで水分はすぐに蒸発し、それで終わりです。
当然、マイナスイオンができる量も少なくなります。

 野菜畑や植物の植わった土の柔らかい場所、林や森、川岸の葦が生えているよう
な場所は、長い間の土壌薗の働きで、土が深さ何メートルにもわたって柔らかく、
保水力を持つようになります。

 日がさせば、その分水が徐々に蒸発し、太陽光線の遠赤効果で、水分子を分解
し、マイナスイオンOH-(H2O)nとプラスイオンH3O+(H2O)nに分解します。プラ
スイオンは重くて地面に落ち、空気はマイナスイオンになります。だから土があれ
ばマイナスイオンを発生する状態がコンクリートに比べると何日も続くのです。

 黒い土の場合は、光を吸収しやすく温められやすいので、それだけ水分が蒸発し
やすくなります。また、黒い土のなかには遠赤外線もあるので温められやすい条件
を作り出してもいるのです。

 最近、春になると花粉症に悩まされる人が少なからずいます。しかし、花粉が飛
んできても、花粉の落ちる場所が土の上だと、花粉は土のなかに次々と浸み込んで
いき、また花粉はタンパク質であるためにバクテリアなどの微生物によって分解さ
れて、風が吹いたからといって花粉が再び舞い上がって鼻を刺激するなどというこ
とはありません。したがってコンクリートやアスファルトが敷きつめられていなけ
れば、花粉症に悩まされる人は非常に低く抑えられると考えられます。

 アスファルト舗装や庭の土をわざわざコンクリートで埋めてしまったり、駐車場
にしたりした結果が花粉症の原因の一つになっているということはよく知られてい
ることです。

 タンパク質の固い殻に包まれた花粉が空気の乾燥とともに再び空中に舞い上が
り、人々の口や鼻に入り花粉症を引き起こします。毎年そのようなことを繰り返し
ているのです。

 バクテリアをいっぱい抱えた土地は、肥えたよい土地です。微生物は花粉を分解
し、すぐにアミノ酸に変化させ、そのアミノ酸がこんどは樹木の栄養分として吸収
されていく。まさに自然の巧みな連環作用です。

 こう考えてみると、花粉が人を苦しめているのではなく、大地を土のままにせ
ず、コンクリートやアスファルトにしてしまった私たちにこそ非があろのかもしれ
ません。

 人が死んでも、昔は土葬でした。土葬にして数カ月経っと、骨だけになります。
これは土のなかにタンパク質を分解する微生物がたくさん生息している何よりの証
です。同様に花粉にしても土中ではすぐに分解されるので舞い上がることはないの
です。

 土には、水分を深いところから汲み上げてくる力があります。だから少しくらい
カンカン照りが続いてもすぐに砂挨が立つようなことはありません。杉花粉に悩ん
でいる人がいたら、せめて家の周りのコンクリートをはがして、花や木をたくさん
植え、マイナスイオンが発生し、同時に花粉が落ちてもすぐにアミノ酸に分解され
るような〃よい土作り〃に励んでみてはいかがでしょうか。

 花粉症と同様、厄介な病気にアトピーがあります。空気中には花粉のほかに常に
たくさんのダスト一挨やダニの死骸など一がふわふわと浮遊しています。これらのダ
ストは雨が降ると、雨滴と一緒に地上に落下してきます。ダストにはNOx(窒素酸
化物)とかSOx(硫黄酸化物)といわれる汚染物質も含まれます。

 花粉同様、土の上に落下したときは地中に浸み込み土壌を酸性化していきます。
コンクリートの場合は、晴天になると再び空中に舞い上がります。その際、汚染物
質が体にくっついたり、口や鼻から侵入し、目やノドを刺激してアトピーをひどく
させたりするのです。したがって天気のよい乾燥した日が続けば続くほど、何度も
同じダストで苦しめられることになります。

 しかし、その原因は私たちが作り出したのであり、私たちが生活のなかで湿度を
保っことに注意しなければならないことにも気がっくはずです。

 ダストのなかにはアトピーや喘息の原因の一っ、ダニも多数交じっています。舞
い上がった挨のなかのダニは大抵、死骸なのですが、死骸であってももともとタン
パク質なので、容易にアレルギーを起こす原因になります。

 以上のように花粉症や諸々のアトピー性疾患は、自然の土を失ったところから多
発しています。「原因、ここにあり」と町言してもかまわないと思います。

 正しいエコロジー一生態系一を知るうえでは、土の本質を知ると同時に自然の土
地、地面そのものを増やしていくことが大切です。行政の考え方を含めてこのこと
はいま非常に大事なことだと思います。

 アレルギーを研究する学者はたくさんいます。

 花粉やダストそのものを顕微鏡でのぞいての発言は多いのですが、自然の生態系
に根ざした土そのものの研究に取り組んでいこうという研究者がまだまだ少ないの
は非常に残念なことです。

 杉の木の多い田舎より都会のほうが患者が多いのはどうしてなのか。それは田舎
には、まだまだ自然の土が多くあって花粉が飛んだとしても地中に浸み込み、分解
される率が高いからにほかならないのです。




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