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第3章 マイナスイオンをめぐる話題

3−1) 訴訟沙汰にまでなったシックハウス症候群

 地球規模での環境汚染に私たちはどう対処していくか……。
この深刻で複雑な問題がいま、世界中で真剣に論議され続けています。しかし、
同じ環境汚染でも「室内環境汚染」といった小さなレベルになると、非常に身近で
あるにもかかわらず、どうも人々の関心は薄いようです。

 会社のオフィスを眺めると非常にたくさんのOA機器が設置され、それらに取り
囲まれるように多くの社員が仕事をしています。ところ狭しと設置されたOA機器
からは電磁波が放出されています。OA機器は挨を嫌うためオフィスの窓は密閉さ
れており、外気はほとんど入ってきません。

 そんなオフィスではマイナスイオンが減り、体に少なからず悪影響を与えるプラ
スイオンが増えるばかりです。

 平均的オフィスでは、イオン測定器によると、日中のプラスイオン五五〇に対し
てマイナスイオンはOという数値が計測されています(前出S氏調べ)。オフイスに
は、コンピュータ、コピー機、ファクシミリ、電話などが置かれていて、機械のな
かに人がいるという感じです。

 しかし、同じオフィスでも風の吹き抜けるところで測るとマイナスイオンは三八
○前後もありました。この数値はかなり良好なイオン数でした。

 終日閉めきった部屋のなかでは時間の経過でプラスイオンはさらに上昇するとS
氏は話していました。この実態を酷いと見るか、当たり前と見るかは受け取る側の
意識の問題にかかっています。

 ところで、以前アメリカから「シックハウス症侯群」という耳慣れないフレーズ
がとび込んできて、少々驚きました。

 シックハウス……、つまり病気に冒されている家やビルディングのことです。ビ
ル内の空気が外の空気より汚れていて(過剰なプラスイオンが存在する状態)、そのた
めに病気になる従業員が多く出たとのこと。症候群というだけあってその病態もさ
まざまだったといいます。

 いまアメリカでは、ビルばかりか普通の住宅でも、その室内のイオン環境への配
慮は日本の比ではないといわれています。このシックハウスの問題が大きなトラブ
ルにまで発展していったのです。

 そのケースとはイオンバランスの悪い職場で長年働いていた結果、体調を崩して
病気になり長期欠勤、その果てに職場を追われた社員が損害賠償を求めて企業を訴
えたというもの。いかにも訴訟大国アメリカならではの事件といえます。

 また、企業自身がプラスイオンだらけの劣悪なビルを仲介したと不動産業者を訴
えたケースもあるといいます。ほかにも、プラスイオンが異常に多く住環境が悪い
ため体を壊し、半年間入院したから、その間の治療費2000万円を支払えという
もの。もし初めにプラスイオン環境の家だと知っていたら、絶対にそこには住まな
かったはずだ、病気の責任はプラスイオンのひどさをだまっていた不動産業者が悪
い、という訴えです。だからこのケースでも住宅を斡旋した不動産業者を訴えたと
いうことです。

 健康保険制度の完備していないアメリカでは、治療費の個人負担が非常に高く、
裁判に訴えても病気になった決め手、証拠をどう認定していくのか、の難しさが想
像できます。

 こうした訴訟事件の増加に業を煮やした不動産業者側は、最近ではイオン測定器
を持ち込み、入居に際して、家の内外のプラスイオン、マイナスイオンの数値を測
り、客が納得した上で入居契約書を取り交わす作戦に出ているといいます。因み
に、この大気イオンをめぐる紛争地はコンピュータ産業の中心地、アメリカ西南部
のシリコンバレーです。イオン測定器は現在のアメリカの不動産業者にとっては欠
くことのできないツールなのです。

 「どうです、このマイナスイオンの多さ、この部屋もあの部屋も全部マイナスイオ
ンが三〇〇以上あるじゃないですか。これなら化学物質で頭が痛くなることもない
し、絶対お買い得ですよ」
こんな文句が通用する時代になっています。


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